「学校のプール」

日本語のクラスで、

「夏休みは、毎日学校のプールで泳ぎます」

なんていう例文が出てきました。

そのクラスにいたうちの、ベトナムの何人かに「小学校や中学校にプールはありましたか?」と聞くと、みんな「ありませんでした」と答えました。

以前韓国の人にも聞いたら「韓国の学校にはほとんどプールはありません。だから私(←すごいスポーツマン)が泳げるのは、犬泳ぎ(=犬かき)だけです(笑)」と言っていました。

もしかしたら、学校にプールがあるのがあたりまえの国って、そんなにないのかもしれません。

多くの日本人にとって、(3学期制だとして)1学期の終わりから夏休み、そして2学期(9月)のはじめにかけて、学校のプールで泳いだ思い出があると思います。
だから冒頭の例文もスンナリ、違和感なく自然に受け止めますが、
日本語学習者たちはどうなんでしょうか?
日本の学校にプールがあるなんて、夢にも思わない人もいるかもしれませんよね。
そんな学習者の頭に、スーッと例文が入りますかね??

以前、数年プライベートレッスンをしていたイギリス人のビジネスパーソンも、学校にはプールはなかったと言っていました。でも、時々(おそらくクラスごとに)近くのスイミングスクールに泳ぎを教わりに行っていたそうです。

このイギリスのシステム、いいと思うんですよね〜。

私自身は泳ぎはまあまあ得意だし、学校のプールの思い出は楽しいものばかりです。
でも…学校のプールって、非効率的だと思いませんか?
夏にしか入れないし、メンテナンスは大変そうだし、水をたくさん使うし…。
場所も取るしね。
費用対効果を考えると疑問なんですが。。。なくてもいい気が。。。
プールがなければ、小中学校の先生の負担が随分減るのでは?

プールがあるために、その日の朝は必ず熱を測らされたものです。
だから(それだけじゃないけど)、日本人は、外国人があまり考えたこともないらしい「平熱」を把握していたり。まあ、これはいいような悪いような…(悪くはないか?!)



…な〜んてことを、冒頭の例文の「学校のプール」のおかげでいろいろ考えたのでした。

ささいなことかもしれないけど、日本のあたりまえが、世界のあたりまえではないんだねえと、改めて思いました。

↓最近寒くなってきたのに、夏っぽいなあ…

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