会話の上達

Kさん(20代半ばの男性)は、今年の7月終わりに、1年の研修を終了して中国に帰りました。

昨年夏の終わりに日本に来た時は、日本語がほとんど話せず、
少し話せる同じ中国人のTさんにほぼ全て通訳してもらったりしてコミュニケーションを取っていました。

しかし、3ヶ月も過ぎると、もともと人懐っこく、誰とでも物怖じせず話すというのもあり、レッスン中にこちらが話す日本語の質問は理解できるようになってきました。

また、中国語で本をよく読んだり、好奇心旺盛でもあるので、
私が好きな三国志の話などを振ると、身を乗り出していろいろ説明しまくってくれていました。

ある時は、Kさんの実家の庭の植物の話になると、Kさんは「ちょっと待ってね」
と言って、WeChatでお母さんに連絡。ちょうどお母さんがいたので、いろんな植物の写真を撮影して送ってもらい、それを見せながら説明したり、その植物は日本語でなんと言うか、などと話が広がっていきました。

今年の7月、JLPTを受けることになり、TさんはまだしもKさんもN2を受けると言い出しました。
N3でも厳しいぐらいだけど、どうしても本人が受けたいならチャレンジだね、ということでN2に決定しました。

他の人は「JLPT、本番は緊張する…。実力が出せるだろうか」などと心配している中、Kさんは「どうして緊張するの?ダメだったら次受ければいいことでしょう」とニコニコしていました。
Kさんは、「緊張することがない」そうなんです。まったく羨ましい…(笑)。
中国の同僚にもうらやましがられるそうです。

JLPT直前に模擬テストなどをやっても、あっという間に終わって、「いろいろ考えないで(直感で)やっていったほうがいいんだ」などと言って、正答率もまあまあでした。
この辺も、TOEICをいつもウジウジ考えて、最後には時間が足りなくて塗り絵をしてしまう私からすると見習うべきところです。

7月末に帰国する直前、Kさんが「はい、先生」とくれたのが
なんとイブ・サンローランの口紅でした。

Kさんが一人で新宿に出かけた時、伊勢丹に寄ってお店の人と相談して買ったそうです。
男性が外国語で女性の化粧品を買うって、敷居が高いと思うんですけどねえ。

日本にいる最後の数ヶ月は、Kさんは(最初に通訳してもらっていた)Tさんよりもずーっとベラベラと喋るようになっていました。

そして、先日Kさんから、

N2合格した!らららららら♪」

などと言うメッセージを中国から(WeChatで)もらいました。
(TさんもN2合格)
やりましたねえ〜!

KさんとTさんは、ずっと一緒に、同じことを勉強していたはずなんですが、
Kさんの上達のスピードはすごかったです。
いろいろ書きましたが、結局何が言いたいかというと

・話したいことがたくさんある
・好奇心旺盛
・物怖じ/人見知りしない

ことは、特に外国語学習の会話の上達の面においては本当に大切・有利なんだなあ
ってことです。

自由自在って感じのKさんは本当におもしろくて、話していて「日本語を教える」以外でも勉強になりました。

まあ教師側もTさんのような人に、いかに話したくさせるかを考えていかないとですね。
※Tさんは「中国の歴史には興味ありません」で終わってしまうのでした。興味があるのはゲームだけってことなので、なかなか広げられなかったんですよね…中国史がゲームになっているのもあるので、それはどう?などと言ってみたりはしたものの。

反対に、英語や中国語を勉強している身としては、Kさんがよいお手本となりますね。
がんばりまーす!